中州の赤ちょうちん屋台のイメージで
福岡=豚骨ラーメンを連想する県外の方も多いだろう。
…ところが実際のところ福岡は、
香川に負けないレベルの「うどん県」であり、
うどんLoverが大変多いお土地柄である。
福岡(に限らず九州全域だが)のロードサイトには至るところに大きな駐車場を備えたうどん屋が並び、福岡市内には「うどん居酒屋」なんてジャンルの飲食店もあるほど。
それ程に「うどんが日常生活に浸透している」のだ。
とりわけ「福岡3大うどんチェーン」と呼ばれ福岡民に長らく愛されているのが「牧のうどん」「ウエスト」「資(すけ)さんうどん」の3店だ。

北九州に本社をおく「資さんうどん」は、
1976年に北九州市戸畑区に創業した「北九州のソウルフード的存在」。
福岡県内を中心に店舗拡大し近年では中国地方や関西にも進出。
2024年にすかいらーく傘下に入ると、
翌2025年2月にはついに東京発出店となる両国店がオープン。

タイムリーな話題だが、先日東京ドームで行われたドジャース対カブスの開幕戦で先発したカブスの今永昇太投手の出身がまさに福岡県北九州市。
昨年15勝、防御率2.91と大ブレイクした「投げる哲学者」の異名をもつ左腕は、
なんと試合前に神田明神で行われたカブス関係者の壮行会において、「資さんうどん」のキッチンカーを召喚。
チームメイトに「地元・北九州の味」をふるまう一幕があった。
これがかなり好評だったようで、カブスを率いるカウンセル監督は「Taste Good(うまい)」と言い、うどんを2杯おかわりしたのだとか。
そうしたご縁からか今永投手は「資さんうどん」のアンバサダーにも就任しニュースにもなりました。
実は仕事の関係で九州に数年間住んでいた著者。
「牧のうどん」や「ウエスト」は何度も行ったが、「資さんうどん」は行けずじまいだったので、個人的にも楽しみにしておりました。
「資さんうどん両国店」で注文したもの
・かしわおにぎり ¥260
・かしわごぼ天うどん ¥750

注文は各席のタブレット端末から。
店内にセルフコーナーがあり、「つぼ漬け」「天かす」「とろろ昆布」が食べ放題。
かしわおにぎり

九州で広く食される「かしわめし」。
駅弁だと「東筑軒」(福岡県北九州市)や
「中央軒」(佐賀県鳥栖市)のかしわめしがとくに有名。
また「かしわめし」のおにぎりは、「資さんうどん」のみならず九州の多くのうどん屋で定番サイドメニューだ。

炊き込みご飯に似てますが、醤油の尖りが少なくあっさりと甘じょっぱい味付け。
鶏の素朴なうま味とゴボウの味が前面に出てくる滋味深い味わい。しっとりした米質も好み。
九州に住んでた頃から好物でしたが、相変わらず美味しかったです。
かしわごぼ天うどん

「資さんうどん」の人気メニュー
資さんといえば「細めん(さいめん)」と呼ばれる細いうどんが選べるのも特徴。残念ながら2025年3月22日現在は東京両国支店にはありませんでした。
ですが、今後正式メニュー化されるかもしれません。
茹での時間が長いのか、はたまたお客さんが多かったせいか注文から15分ほど。

「讃岐うどん」や関東の「武蔵野うどん」とは明らかに異なる食感。
表面は滑らかでツルスベとしており、臼歯で咀嚼すると最初モッチリ感があり、ストッと柔らかく千切れていく。
九州のうどんは総じて柔らかいと思われがちですが、「資さんうどん」はモッチリ感も包含してるのが特徴だなぁと個人的に思いました。

琥珀色のツユは鯖節、昆布、椎茸などを使っているそう。あっさりと端麗な口当たりの出汁で塩分もマイルドなので喉が渇きにくい。
トッピングの「かしわ」が甘辛いタレが染みており、ツユの味を上書きしてくる感があった。

福岡周辺でよくみられるタイプの「ごぼ天」。

太いにも関わらずしっかりと火が通ってます。
ザクザクとした力強い衣で、かみ締めると
ゴボウの土の匂いが口中に広がります。
あとがき
以上、ついに東京進出を果たした
「資さんうどん両国店」でした!
「かしわめし」や「柔らかいうどん」など
九州を思い出す個人的にも懐かしい訪問となりました。
両国店は朝6時~営業と朝食にも使えるそうなので今後も伺ってみたいですね。
気になったのは価格で、東京価格で高くなってるんだろうか?と思い「資さんうどん 魚町店」(ととまち:小倉の歓楽街として有名)と比較してみた。
リサーチすると魚町店では「かしわごぼ天」730円、「かしわおにぎり」240円で提供されており、東京の両国店ともほぼ大差ない事がわかりました。
…と、いうかテナント料等を考慮すると両国店はけっこう頑張って価格抑えてくれてるかな、と思います。ぜひお試しを。
お店の場所(Googleマップ)
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