ご存じ家系ラーメン総本山「吉村家」の直系1号店として、横浜市磯子区新杉田に誕生した「杉田家」。

1999年に「吉村家」が横浜駅前に移転した際に、信頼のおける一番弟子・津村進氏に家系発祥地である新杉田を託し開店したのがこの店。
ピークタイムを外して平日の15時に訪問したのですが、それでも15人ほどのお客さんが並んでました。
…ですが総本山「吉村家」と同じように、1ロットにつき7~8人の客が同時に入店し、同時に調理、同時に食べ始めるシステムで見た目より非常に早く行列が進んでいきます。待ち時間のストレスは少ないです。

食券がプラスチック製なのも「吉村家」同様でした。
で注文したもの
■ らーめん(並) …¥900

ご存じ家系といえば「麺の固さ」「味の濃さ」「油の量」が無料で選べます。
…が、昨今の鶏油(ちーゆ)の価格高騰により「油の量」は増やせないそうだ。この物価高も3年ほど続いてますが、こんな所にまで影響が出てるのか。
私は「杉田家」が初めてなので全部「ふつう」にしました。

私は厨房の鍋が見えるナイスビューイングな席に座ったのですが、巨大な寸胴鍋が満杯になるほど大量の鶏のガラや豚骨が入ってます。
厨房内を無許可撮影するのは憚られましたが、煮立ったスープからガラを平ザルで引き上げる光景は圧巻!この景色だけでご飯3杯いけそうです(笑)
スープのファーストタッチは鶏油のヌルリとしたオイリーな滑らかさとコクと酸味。
その下層は鶏豚の重厚感ある鶏豚。やはり材料をケチらず大量の鶏豚を使うと動物性エキスの濃度が段違いです。
強い出汁感を土台にしつつも醤油のキレ感が相乗効果をもたらす。
都内の「武蔵家」や「武道家」みたいなガツンとしたしょっぱ系の家系に比較すると、「杉田家」は醤油はバランス重視でやはり王道の家系という感じがしました。

当然ながら麺は家系ラーメンご用達の「酒井製麺」。
この麺のストロークの短さと濃い家系のスープの相性と安定感ですよ。

チャーシューはモモ肉。脂身感は少なくマッシブな味わいと、タレがなくスモーキーな薫りが秀逸ですね。
この濃いスープの合間にほうれん草の青菜の苦味成分、海苔の磯の味が入ってアクセントに。
あとがき
以上、家系ラーメンの家系図における重要店「杉田家」を攻略!
吉村家直系最古のこの店を訪れて改めて家系ラーメンのB級グルメや、営業システムの完成度の高さを感じることができました。
ちなみに杉田家は5:00 – 22:30と早朝から深夜まで営業してるので機会あれば訪問いただきたい。