こう見えて日本蕎麦も好物の著者。少しずつ蕎麦の投稿も増やしていきたいと思う。

本日は宿題店だった御成門前の「ときそば」。
千葉に移転した「新橋辻そば」のお弟子さんが2009年に開店しており、蕎麦百名店ではないのですが食べログのスコアが「3.64」と高評価(2025年2月14日時点)
「生憎と、細かい銭しかねぇ。落としちゃいけないから、手え出してくれ。ひぃ・ふぅ・みぃ」
江戸落語の鉄板ネタ「時そば」を連想させるコチラ、「いか天そば」なる逸品があり楽しみにしてました♪
「ときそば」で注文したもの
■ いか天そば …¥1750
■ 肉豆腐 …¥850
■ 赤星 …¥880

いか天そば


蕎麦は青森十和田の新そば

十割ではあるが生地のもろさ無し。切りムラもなく端正で整ったビジュアル。
すするとザラリとした蕎麦肌が舌先を擦り適度な摩擦係数を感じる。細くスルリとしたのど越し。
熟成感よりも蕎麦の実のフレッシュな瑞々しさや甘さが主張してくるように感じた。

ツユにはいか天、三つ葉と椎茸、柚子皮が入っている。

鰹由来のほんのり甘味を感じさせる甘じょっぱ仕立て。いか天から染み出た油とコクがツユが合わさってくる。
立ち食いの天そばにも似てるがB級グルメ然としたギルティ感がなく、上品に纏められている印象。

衣はツユを吸ってふやけて柔らかい食感。シコシコしたイカの食感がたまらない。
ツユが甘じょっぱ系なので薬味の生姜とも好相性ですね。

ちなみにこの日は一番乗りで入店。
開店直後の蕎麦湯って蕎麦を茹でた煮汁が出ておらず薄い事が往々にして多い。
…が、「ときそば」はファーストロットにも関わらずドロッとした濃いめの蕎麦湯で満足。
肉豆腐

肉豆腐は調理に15分ほどかかるらしく蕎麦の後で提供されました。
注文を受けてから絹ごし豆腐を鍋に入れ、長年継ぎ足しの煮汁でクツクツと煮込んでいく。

豆腐に匙をいれると煮汁を吸って黒光りする表面と、純白の内側のコントラストがお見事。
どこか八丁味噌に似たコクがあり、それでいて塩味(えんみ)の尖りが少なく穏やかな味わい。
長年継ぎ足しによる円熟した奥行きのある味わいはまさに絶品!
牛すじもトロトロと柔らかく最高のアテでしたね。
あとがき
以上、御成門「ときそば」でした!ちなみにディナーはワンドリンク注文必須。
端麗な十割そばに「いか天そば」という変化球あり。
蕎麦前が最高に捗る「肉豆腐」ありとディナーでこそ真価を発揮する店。
ぜひお試しを