古着の町、
音楽の町、
演劇の町、
若手芸人の町、
若者の町
さまざまな文化が交錯し闇鍋のように混ざりあい、多様な顔を見せる町・高円寺。
…だが在住5年の著者に言わせれば、高円寺は数々のカレーの名店がひしめく「カレーの町」としての顔をも合わせもつ。


例をあげると、都内屈指の人気を誇るスパイスカレー店で高円寺庚申通り商店街の「青藍」。
5度にわたりカレー百名店に選出された実績をもつ「CURRY SHOP くじら」。
埼玉県下屈指のスパイスカレー店で所沢のnegombo33 の支店「negombo33 高円寺」。
南インド料理ブームを牽引したエリックサウス系列の「エリックサウス 高円寺カレー&ビリヤニセンター」。
大皿のカツカレーが650円と激安“高円寺民の心の味”JR中央線高架下の「タブチ」などなど。

ところがこの3月、高円寺に独特な欧風カレーの店「LOVE BUZZ」加わったとの情報をキャッチした。

店は高円寺駅から徒歩3分の大一市場内に。
この場所は昔は青果市場として使われていたが現在は廃止。活気ある飲食店街に改装されている。
場内の鉄板居酒屋「七」で「LOVE BUZZ」はランチ限定の間借り営業をしているらしい。

テーブル席も複数あり間借りカレー店としては十分なスペースで居心地がよい。
店名はニルヴァーナの同名の曲「Love Buzz」由来だろうか?だとすれば、なんとも「音楽の町」高円寺らしいネーミングセンスである。
「LOVE BUZZ」で注文したもの
・チーズベーコンエッグカレー ¥1100

サラダとドリンク付き。ドリンクはウーロン茶とジャスミンティーから選べます。
チーズベーコンエッグカレー


驚いたのはボリューム感!
大きな皿になみなみ注がれたルウ!

…しかもエッグカレーの卵は2つ入っているし、
たっぷりのサラダも相まってすごい量。
既にこの時点でハイコスパですね!

ルウ自体は比較的サラサラしている。
スプーンで口に入れるとファーストタッチはフルーティかつ爽やかな酸味を感じ、次第にジワジワとスパイシーな辛さがやって来る感じ。酸味と辛味がぶつかる独特な味が中毒性を生む。
個人的には少しウスターソースに似たテイストを感じた。
欧風カレーと聞いて、老舗のホテルや町洋食のような“甘くて奥の方で少しツンと辛い”カレーを予想していたのだが、蓋を開けてみると全く方向性が違っており良い意味で裏切ってくれた。
糸を引くチーズも想像以上にたっぷりでトータルの満足度が高い。


上述の通り酸味・辛味勝ちな味わいなので、目玉焼きを割って卵黄と絡めて味変したり、福神漬けとも相性がよい。

個人的にこの店のベーコンの炒め方は気に入った。
一部は“よく焼き”でカリカリに、一部は素のベーコンの食感を残しており、ベーコンひとつ切り取ってみても変化に富んでいる。
あとがき
以上、「LOVE BUZZ」でした!
「カレーの町、高円寺」にオリジナリティあふれる新たな欧風カレーが爆誕。
私見だが「鮨しゅん輔」や「SATOブリアン」など都内屈指の高級店が軒を連ねるお隣の阿佐ヶ谷と異なり、高円寺って客単価数万円の飲食店が少なく「安くて満足度が高い店」でなければ生き残れない、実はシビアな町だと数年住んで思っている。
この店は「安い・うまい・ボリューミー」の三拍子がそろった高円寺のキャラクターにマッチした良店として、その名の通りこの町で“バズる”可能性を秘めているのではないだろうか?
ぜひお試しを。
お店の場所(Googleマップ)
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